ナンピン・塩漬け体験記 結果的に勝てませんよ
「FXで勝つための方法」とか「FXで負け組にならないために」のような情報はネット上でもたくさん溢れているので、初心者やこれから始めようとする人にとって良い環境かもしれません。
それらに書かれている事が実行できれば、始めから勝てるようになるかもしれません。
しかし、1度や2度は痛い目を見ないと勝てるようにならないと言う人も多くいます。
今凄く勝っているトレーダーさんでも、何度も口座を飛ばしたり、何年も勝てない日々が続いた…なんて話もよく聞きます。
では、なぜこの人達が勝てるようになったのか。
勝てる手法やテクニックを手に入れたから…ではありません。
もちろん、勝率が高い手法は必要ですが、それ以上に大切なのが考え方やメンタルなのです。
1度痛い目に会わないと考え方を変えにくいと言う事かもしれません。
では、どんな考え方が必要かというと「勝つために負ける」です。
わざとに負ける必要はありませんが、「負ける時もある」を受け入れるのです。
意外とこれを受け入れるのって難しいんですよねぇ…
ホントこれを受け入れないとどうなるか経験しないと分からないかもしれません。
でも、痛い目に会う前に気づければそれに越した事はありません。
そんなお役に立てればと思い記事を書いています。
「負ける事もある」を受け入れるってどんことかというと、「適切に損切りをする」ってことです。
これに関しては以前にも記事にした事がありますが、今回は画像も入れてイメージしやすいようにしてみました。
一応、以前の記事はこちら。
損切りをしないトレードって…
エントリーしたポジションが思惑と逆の方向に進み含み損になる事は普通によくあります。
ある程度逆行したところで戻って利益なることもありますし、そのまま逆行が続き大きな損になることもあります。
「ここまで逆行したら諦める」というのが損切りです。
「負ける時もある」が受け入れられている人はこの方法を選択します。
そうでない人は含み損を抱えたまま持ち続けます。
含み損を抱えた期間を塩漬けと僕は呼んでいます。
そして、この様な場合、同時にナンピンが行われることも多いのです。
ナンピンとは、買い増しや売り増しをして平均コストを下げ損失を小さくする方法です。
平均建値までの距離が近くなり、逃げやすくなります。
ただ、Lot数も多くなるので、逆行が続くと含み損の膨らみ方も加速します。
結構これで上手くいくこともあるのでクセになっちゃんですよね…
僕も最初の頃はこればっかりで利益あげてましたし 苦笑
多くはこれで助かりますが、助からない時もありますし、何より非効率なんです。
僕が経験したパターンで具体的に説明します。
僕が経験したナンピン・塩漬け
次の図は、2018年後半のドル円日足のチャートです。
矢印のところが、僕がFXを始めた日です。
FXに関する知識はほとんどなく、とにかくやってみようって感じで雰囲気で始めました。
下図のように、ハッキリと上昇中だったので、何も分からなくても適当にロングしていれば勝てる状況でした。
朝起きてロングエントリー、下がったら買い増し、ある程度上がって平均建値を超えてプラ天したら決済の繰り返しです。
この時、エントリーの根拠なんてありませんよ。
下がったから買うっていうだけ 苦笑
それに、その日のうちにプラ天しなかったら次の日へ持ちこせばOKだったんです。
これって軽くナンピン・塩漬けですよね。
ハッキリとした上昇トレンド中だったので含み損が長時間になることもなく、簡単に利益が出るのでLotもどんどんあげていってました。
そして、開始から2週間弱が過ぎた頃に転機が訪れます。
10/4の114.547が高値で下降トレンドに転換したのです。
でもそんなこと、ペーペーの僕は気付くハズもありません。
お試しで1000通貨で始めたLotも、この頃には2万~5万通貨くらいになっていました。
そして、下図の○の辺りで5~6列のナンピンで合計30万通貨ほどのポジションを持つ事になります。
平均建値は113.600くらいだったと記憶しています。
そして、この後も入金して余力を増やして取り引きを続けます。
入金する余力があったので良かったですが、無ければただ待つだけになってしまうところですね。
それに、このあとのトレードでもおかしな状況になりました。
ロングの含み損を抱えているので、下降トレンドを受け入れる事が難しいのです。
ショートで利益をあげる場面もありましたが、基本ロングでのエントリーが中心だったように思います。
1週間くらい下降が続いたのにロング中心で勝ち続けたのは奇跡かもしれません
含み損が一番大きくなったのは、下図の○のところです。
塩漬け開始から3週間目ですね。
なんだかんだで、70万円前後の含み損だったと思います。
そして、この後上昇に転じたので良かったですが、矢印のように下がっていく事も考えられましたよね。
日次がマイナスにならない程度にプラスのポジションと相殺しながら片付けていましたが、最終的に全て決済したのが下図の矢印のところです。
塩漬け開始から26日目でした。
かなり久しぶりのノーポジになりました。
矢印のところで決済に踏み切った理由は、陰線の上髭にあります。
待望の113円を超えて良い調子で上がった後にズルズルと下がり始めたのです。
このまま113円を割って、また暫く戻ってこなかったら面倒だ…と頭によぎりました。
いつか戻るから大丈夫だと思い、始めた塩漬けで、この時点でも戻るだろうと信じてはいましたが、待つ事に耐えられなくなっていました。
余力でトレードは出来ていましたが、ロングの含み損があるばかりに、相場を公平な目で見る事ができないのが辛かったのです。
結局、15万円分くらいの含み損で決済しました。
期間が長かったのでスワップは貰えて差し引き10万ちょいのマイナスです。
結果的にはあと4~5日我慢すれば全部プラ天でしたけどね。
まとめ
結果的に助かりましたし、もう少し頑張ればプラスにもなりました。
それは、入金投資法に使える余剰資金に余裕があったからだと思っています。
最初に塩漬けになった段階で、証拠金維持率は110%ぐらいでしたが、その後に入金しなければ一番下がったところで50%くらいになったと思います。
もう少し下がれば強制ロスカットですね。
それに、余力でトレードをする事が出来ずに、この期間ずっと待つだけになってしまうところです。
僕のこの時の場合、「損をするのが嫌だ」というよりは「どうせ戻るでしょ」という軽い気持ちだったわけですが、すぐに戻らない場合はとんでもない事になるわけですね。
多くの資金を失う事も有り得るし、何より時間がもったいない。
早い段階で損切りをして「負けのターン」にしておけば1ヶ月近くも苦労する事がなかったわけです。
その1ヶ月間でもっと多く稼げたでしょう。
僕はその事に気付くのに、このような事をあと2回繰り返しました 苦笑
期間は短いですが、戻り損切りで2回とも40万円以上です。
最大の含み損は200万円くらいです。
頑張れば2回ともプラ天まで戻りましたが結果論です。
結局、こういうポジションが大きな利益を生む事は無いのです。
やらかさないと気付かないのかもしれない…
でも、僕の記事を見てやらかさないでも気付いてくれる人が1人でもいるといいなと思います。
ちょっとの損を受け入れないばかりに
・大きな損になる事がある。
・もっと稼げるチャンスを逃す。
これ重要ですよ。
https://clubt.jp/sp/product/555278_79001279.html