ロングとショート、損切りと塩漬け
FXってロング(買い)とショート(売り)の両方があって成立しています。
どんな場面でもロングでエントリーする人と、ショートでエントリーする人がいます。
もちろん、どちらか一方にしか動きませんからロングなのかショートなのかで結果が変わります。
利益が出る方向へ進んだ場合は、利確のタイミングを考えるだけですが、含み損方向へ進んだ場合は色々な選択肢が出てきます。
今回は、そんな時にどのような行動をとるのが良いか考えようと思います。
過去の実際のチャートで考える為、結果論的な印象も受けるかも知れませんが、考え方自体は、まだ見ぬチャートの右側にも活かせるのではないかと思います。
ドル円日足のチャート
図は、2019年3月1日までのドル円日足のチャートです。
話は脱線しますが、これを見ると1月3日のフラッシュクラッシュは突然やって来たわけではないようですね。
僕はこういうのが始めての経験なので良い経験になりました。
では、具体的なポイントにエントリーしたと仮定してシミュレーションをします。
例1
下図の赤丸位置でのエントリーを考えて見ましょう。
エントリー時には右側はまだありませんので、消してみました。
この状態で、まだ上がると思ってロングする人、天井と見てショートする人、どちらもいると思います。
そして、ルール通りのエントリーならば、結果がどうであれ、どちらも間違っていないと思います。
結果次第でどのような行動をとるかが重要なわけです。
この後どう動いたかは周知の通りで、下がっていきます。
ショートエントリーの人は利確のタイミングを考えるだけなので問題ありませんね。
ロングの人は選択肢がいろいろあると思います。
自分のルール通りにやれれば良いとは思いますが‥
パターンとしては、適当なところで損切り、パトラッシュ損切り、追加せずに戻りを待つ、ナンピンして平均建値を下げる…でしょうか。
ちなみにパトラッシュ損切りとは、「あかーん、もうこの含み損に堪えられへーん」と言って心が折れて損切りする事です 笑。
例1でのロングエントリーをシミュレーション
証拠金維持率が50%で強制ロスカット、ドル円ロングのスワップが70円の国内証券会社で想定。
追証は払えないものとします。
証拠金が10万円の状態で、10/3に114.500で1万通貨のロングエントリーで考えて見ました。
パターン① 追加エントリーはなしで、適当なところで損切り
それぞれのルールで損切り位置は違ってくると思いますが、114.000で損切りすると決めていたとしましょう。
翌日の10/4に114.000に到達したので、-50pipsの5000円負け、スワップは70円。
持ち越し日数 1日
収支 -4930円
パターン② 追加エントリーはなしで、パトラッシュ損切り
3円下がった111.500で含み損に堪えられなくて損切りしたとしましょう。
111.500はエントリーしてから23日目の10/26に到達しています。
図のAがエントリーした場所、Bが111.500に到達して損切りをした場所です。
-300pipsで3万円の負け、スワップは1610円ついています。
持ち越し日数 23日
収支 -28390円
パターン③ 追加エントリーはせずに、戻るのを待つ。
このパターンは、余力を残すために追加エントリーはせずに戻るのを待つ感じです。
強制ロスカットが先か、戻って助かるのが先か…
そして、建値まで戻るのを待つのか、プラ天までか、ある程度戻して損切りか…
一番含み損が多くなったのはパターン②の10/26でおよそ3万円くらいです。
スワップも入れてプラマイ0以上になった日は、現時点でありません。
一番損失が少なくすんでいるのが11/12の最高値114.204で決済した場合です。
運良く、この最高値で逃げられたとして考えて見ましょう。
図のAがエントリーした場所、Bが114.204で逃げた場所です。
-29.6pipsで2960円の負け、スワップは2660円ついています。
持ち越し日数 38日
収支 -300円
パターン④ ナンピンして平均建値を下げる
最初のエントリーよりも低い値で追加エントリーして平均建値を下げる方法です。
どこで追加するかが問題です。
あまり早すぎると意味がありませんし、証拠金維持率が100%を切るとエントリーができません。
50pipsも待てるか分かりませんが、114.000で追加したとして考えて見ます。
114.00に到達したのは翌日です。
追加後は平均建値114.250で2万通貨のエントリーの状態です。
逃げられる値が114.500から114.250に下がりましたが、強制ロスカットは500pipsから250pipsになりました。
今回の場合では逃げ切る事はできずに強制ロスカットになっています。
スワップを入れても10/15に111.700付近で証拠金維持率が50%になった計算になります。
図のAがエントリーした場所、次の日に追加して、Bが強制ロスカットになった場所です。
受け入れ証拠金は10万円を超えていませんので-5万円で終了でしょうか。
スワップを入れても約-280pipsの111.700辺りで強制ロスカットです。
持ち越し日数 12日
収支 -50000円
どの方法が良いのか?
損失額が一番少ないのはパターン③の追加エントリーはせずにひたすら待つ方法でした。
しかし、戻るまでの期間は何もする事ができません。
パターン②や④に関しては損失額も大きく、塩漬け期間も長いという結果になっています。
ただ、いつもこの様な結果になるとは限りません。
すぐに戻って爆益になるかも知れませんし、もっと長い期間含み損を抱えて何もできない状態が続くことも考えられます。
パターン②~④の場合は、戻れば損をしないで済みますが、戻らなければ、損をする上に長い期間何もできない可能性もあるのです。
何もできない期間は、当然 儲けることはできません。
しかし、パターン①だと損は確定するものの、すぐに仕切り直して次の行動に出ることができます。
損切り後に戻った場合はその流れにのれば良いだけですし、そのまま下がるようであればパターン②~④が含み損を増やしている間に利益をだせるのです。
まぁ、なかなかそういう風に上手くはいかないかも知れませんが、長期間塩漬けになっているよりはかなりマシです。
実際には今回のパターン意外にも入金投資法だったり、両建てなどもありますよね。
これにはさらに資金が必要ですし、さらに傷口を大きくする可能性もありますね。
資金がない人は使っちゃイケナイお金に手をつけたり、借金をしたり…
ハイレバの海外口座なら一気に口座残高が0円になることも…
損切りさえちゃんとできればそれ以上損をすることは絶対にありません。
相場に絶対はありませんが、これだけは絶対です 笑
僕も始めは「損切りしなけりゃ負けないじゃん」と思っていましたが、よほどの資金に余裕が無い限り「勝てる可能性」も消してしまう事に気づきました。
負けのターンは潔く負けて、次の勝ちのターンに向かえば良いのです。
他の例も考えていましたが、例1だけで長くなったのでここまで!
ちなみに、僕はこの例の辺りでロングして、入金ナンピン塩漬けで戻り損切りをした人です 苦笑
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