バックテストの精度 Part3
前回の分析で気になった事があったので追加で分析しました。
リアルトレードのデータはすぐには増やせないので、バックテストで調べられる分に絞っています。
スリッページの割合とスプレッド変更の効果についてです。
前回の記事の続きですので、まだの方はこちらからお願いします。
今回も同じユーロドルのEAを使って行っています。
スリッページの割合について
まず、前回のおさらいです。
リアルトレードではポジティブスリッページはありませんでしたが、バックテストは発生しています。
実際問題としてリアルでのポジティブスリッページはあまりないでしょう。
過去に指値トレードをOANDAでやっていた時は時々ありましたが、だいたいはネガティブはあってもポジティブは無い感じと思っています。
しかも逆指値なのでネガティブ方向に滑りやすいハズです。
なので、バックテストで半数以上もポジティブスリッページがあるのなら、それは誤差の原因になりますので把握しておく必要があるでしょう。
さらに、売りと買いで傾向が違っていたのでその辺りも含めて確かめました。
バックテストの期間を2015年1月1日~2022年4月22日とし、売り買いそれぞれ900回くらいのデータです。
スプレッドは0.7pips固定です。
サンプル数を増やしたことで、売りと買いの傾向の差は極端ではなくなりましたかね。
ただ、やはりポジティブスリッページが半数ある状態です。
まぁ対策のしようもないので、こういう事で精度が下がってるんだなと思うしかないですね。
スプレッド変更の影響
僕はFXTFを使っているのですが、FXTFは早朝やよほどの指標の時以外はスプレッドが変わりません。
なので、バックテストも固定スプレッドでやっています。
前回、ユーロドルでスプレッドを0.7pipsと1.1pipsにして比較をしました。
僕のイメージでは、全てのポジションにおいて何らかの影響があると考えていました。
しかし、前回は買いは変化なしで売りの半数ちょいにだけ変化が見られるという結果でした。
えーそんなハズはない!と思ったのですが、買いに変化が無かった理由も分かりました。
まずはデータからです。
スプレッドを変更したことで、買いは7回ほど空振りがありました。
不思議な事に、0.7では入っていないのに1.1で入っているポジションもあるんですよ。
そして、売りは空振りなしです。
スプレッドを0.7から1.1に変更して、獲得pipsが減ったか増えたか変化なしかを比べたものです。
スプレッドを厳しくしたのだから獲得pipsが減る回数がもっと多くなると思ったんですがね。
買いでは変化なしが20%を超えています。
しかも、この191回が疎らにあるのではなく、何カ所かにまとまって連続しているのです。
なんだかおかしな話ですよね。
これが前回の分析で買いに変化が見られなかった原因です。
ちょうど前回の範囲は変化なしが連続しているところでした。
そして、全体の成績は当然どれも下がっているのですが、増えたがこんなにもあるんですよね。
細かいトレーリングストップを使ったロジックなので、スプレッドを上げたことで増える場合はあります。
トレールの発動がズレて戻しで切られずに生き延び、伸びる流れに乗れた…という事はあり得ます。
しかし、こんなにあるかなぁ…。
スプレッドをいくらにするのが適切かは分からないけど、変な値にしちゃうとリアルとの乖離が大きくなりそうな印象を受けます。
まとめ
今回の結果が全てのロジックに共通だとは思いません。
ただ、乖離はどんな場合にでも起こるでしょう。
リアルの方が良い事もあると思いますし。
1回のバックテストで判断するのではなく、他の分析方法も含めて評価した方が良いですよね。
そして、最終的にはリアルフォワードが全て。
実際に動かしてみて、良ければ使い続ければよいし、悪ければ改良したり止めたりすればよいのです。
最後までご覧頂きありがとうございます。
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